あなたたはタンパク質を何グラム摂っていますか。すぐに答えることができる人はほとんどいないのではないでしょうか。厚生労働省「国民・健康栄養調査」によると、日本人の1日当たりのタンパク質摂取量は71.4g(2019年)です。では、1日のタンパク質推奨量をを知っていますか。日本人の食事摂取基準(2020年)によると、18~64歳では男性65g/日、女性50g/日です。16歳以上の平均体重は男性64.0kg、女性52.7kgと報告されており(国立研究開発法人産業技術総合研究所)、体重1kg当たりのタンパク質摂取量は約1.0gとなります。
では、体重1kg当たりタンパク質1.0gは妥当なのでしょうか。実は近年では、その推奨量ではタンパク質が足りないのではないかと言われています。今回メンタリストDaiGoさんの『筋トレしなくても飲むべきプロテインの最新科学TOP10』を視聴しましたので、内容をまとめておきます。YouTube動画のリンクを添付しておきますので、参考にしてください。一点注意があります。健康診断や人間ドックで腎機能に問題がある方は、タンパク質の摂取量について主治医の先生に相談してください。腎機能に問題がない方は、タンパク質摂取量を気にしなくて大丈夫です。
パッと読むための目次
タンパク質の摂取量、摂り方(タイミング、種類)
タンパク質の摂取量
上述のように今までは体重1kgあたり1.0gと言われていました。では、今はどうなのか。ずばり、体重1kgあたり1.6gです。これまでの1.6倍、つまり、ほとんどの人がタンパク質が足りていない可能性があるのです。筋トレしてないよ、マッチョになりたいわけじゃないよ、太くなりたくないよ、と言われそうですが、タンパク質をしっかり摂取するメリットを後述しますので、ぜひ読み進めてください。
一般的に肉・魚100gあたり20~30gのタンパク質が含まれます(鳥むね肉:30g、鳥もも肉:25g、豚肉:20g、牛肉:25g、サケ:30g)。もちろん肉類以外にもタンパク質は含まれます。
牛乳100mLあたり約3~4g。
納豆1パックあたり約5~7g、
卵1個あたり約6g、
タンパク質を豊富に含む野菜(ブロッコリー、ほうれん草、アスパラなど)なら100gあたり約2~3g、
のタンパク質を含んでいます。
体重50kgの人ならタンパク質80g、体重70kgの人ならタンパク質112gとなりますので、1日に肉・魚類を約300~500gとその他の食品を摂る必要があります。1日3食・1回100gの肉・魚類を食べたとしても60~80gのタンパク質摂取が限界ではないでしょうか。そこで、タンパク摂取量をしっかり確保するためにもプロテインを利用することが勧められます。
タンパク質・プロテインを摂取するタイミング
プロテインを摂取するタイミングについては色々言われています。しかし、一番重要なことはタイミングではなく、量です。量がそもそも足りていないので、タンパク質の総摂取量を確保することが大事です。1日2~3回の食事でタンパク質を摂るとして、プロテインを追加する場合には、運動後2時間以内、寝る前(血中のアミノ酸濃度を保つことで、就寝中の筋肉の分解を防ぐ可能性)、食間(満腹感が増し、食事量が減る・減量効果の可能性)がオススメです。繰り返しますが、タイミングよりタンパク質の総摂取量をしっかり確保することが大事です。
タンパク質の多様性
上述のようにタンパク質は肉類、魚類、牛乳、卵、豆類、野菜類、プロテインなど、あらゆるものに含まれます。1日1.6g/kgのタンパク質を摂取するために、これだけを食べればいい、なんてことはありません。タンパク質の種類にも多様性を持たせることが重要です。肉を食べたら魚、魚を食べたら乳製品、プロテインは毎日1杯ずつ、のように色々な種類の食品からタンパク質を摂取するように心がけましょう。プロテインだけでタンパク質を摂取する、もちろんこのような方法は選択しないでくださいね。
プロテインの選び方 価格と質
プロテインの選び方についてのポイントは価格と質です。価格が高ければいい、安ければ悪い、ということは一概には言えませんが、価格が高ければ質(BCAAの含有量が高いなど)も確保されていることが多いです。あまりに安いものを選択することは避けた方がベターでしょう。
質については、100kcalあたりタンパク質を20g以上含んでいることがポイントになります。私はマイプロテインを使っておりますが、1食あたり(1スクープ、25g)、103kcal、タンパク質21gとなっておりますので基準は満たします(マイプロテインHPより、ノンフレーバーの成分表)。
その他、DaiGoさんは重金属についても言及していますが、表示義務がないため、いち消費者としては確認のしようがないのが現状です。
プロテインのメリット
最後にプロテインのメリットを挙げていきます。
①食欲抑制効果
タンパク質をしっかりとることで満腹中枢が満たされます。タンパク質が十分に摂れている場合、暴飲暴食になりにくいこと、タンパク質が十分に摂れていない場合、暴飲暴食をしやすいことが報告されています。これは、タンパク質の摂取量にターゲット量があり、そのターゲット量を満たすまで、食べ続けてしまうということです。お菓子や、ポテトチップスに代表される超加工食品は、タンパク質や食物繊維はほとんどなく、糖質と脂質のみで作られています。つまり、タンパク質が少ないためにターゲット量を達成することができず、いくらでも食べることができるように設計されているのです。
②抗酸化作用、アンチエイジング効果
プロテインに含まれるシステインは、体内でグルタチオンに変化されます。このグルタチオンは強力な抗酸化作用を持ちます。
③メンタルの改善
プロテインに含まれるトリプトファンはセロトニンの原料になります。セロトニンは幸せホルモンとしても有名なホルモンであり、メンタル改善効果が期待できます。
④認知機能低下の予防
観察研究になりますが、約77,000人を20年以上にわたり追跡した研究で、炭水化物よりタンパク質が認知機能低下の予防に関連していることが報告されています。
⑤疲労回復効果
⑥美肌効果
さいごに
タンパク質摂取量が、そもそも足りていない可能性があること。どのようにタンパク質を摂取すればいいのか、量、質、タイミング。プロテインの活用方法と、選び方、そしてプロテインの効果。非常に参考になる動画でした。
筋トレをしない人でも、マッチョになりたいと思っているわけでもない人でも、どんな人でもタンパク質摂取量が足りていないことがほとんどです。プロテインを利用して、しっかりタンパク質を摂取することが大事。