こんにちは、やす先生です。今回もYouTubeで本要約チャンネルさんの動画を拝見したので、まとめておきます。個人的には非常に重要な内容だと思っていますので、見ていない方はぜひ見てほしいです。記事の最後にリンクを貼っておきます。
カロリー制限では痩せることはできない、むしろ太る
ダイエットする場合によく耳にする言葉は次の通りです。
食べる量を減らして、運動する量を増やす。
つまり、
摂取カロリーを減らして、消費するカロリーを増やす。
です。
摂取カロリー=消費カロリー ならば 体重は変わらない。
摂取カロリー>消費カロリー ならば 体重は増える。
摂取カロリー<消費カロリー ならば 体重は減る。
具体的に数値で考えてみます。あたなの消費カロリーが1日2000kcalならば、
摂取2000kcal=消費2000kcal ならば 体重は変わらない。
摂取2500kcal>消費2000kcal ならば 500kcal分の脂肪が蓄積する。
摂取1500kcal<消費2000kcal ならば 500kcal分の脂肪が燃焼する。
このように、摂取カロリーを自在に操り、消費カロリーが一定であるならば、数字上としては体重をコントロールにできそうに思います。さらに、カロリーを使った考え方は非常にわかりやすいので、世界中にカロリー信仰がはびこっています。だから、摂取カロリーを減らして、消費するカロリーを増やそうと言われ続けてきたわけです。
でも、カロリー制限でダイエットすることは難しいんです。むしろ、できません。むしろ、リバウンドする可能性が高いです。
それは、なぜか。
消費カロリーが一定ではないからです。摂取カロリーを減らすと、消費カロリーが自動的に減るように遺伝子に組み込まれているからです。
ミネソタ飢餓実験
1944年から45年に実際に行われたミネソタ飢餓実験があります(ウイキペディアでぜひ読んでください)。飢餓が人にどのような影響を与えるのか、また飢餓状態からの回復、リハビリについて調べた研究です。
対象としたのは、22~33歳の36人の白人男性です。
実験開始前の状態把握するために、3ヶ月間は1日3200kcalの食事を提供し、参加者の状態を観察しました。その後6ヶ月は飢餓期間とし、炭水化物をメインとした1560kcalの食事を提供しました。また、この飢餓期間には週に22kmの歩行をしています。
6ヶ月の飢餓期間で起こったことは次の通りです。
- 重度の精神的苦痛(うつ病、ヒステリー、心気症の発症が増加)
- 食べ物に対する執着が強くなった。性欲が減少した
- 集中力、理解力、判断能力が低下した
- 基礎代謝が低下した、体温が低下した、呼吸数が低下した、心拍数が低下した
摂取カロリーを減らして、消費カロリーを増やそうとすると、ミネソタ飢餓実験のようになってしまうのです。精神的苦痛もさることながら、食べ物の欲求は増幅し、さらには頭が悪くなり、基礎代謝も低下してしまうのです。
カロリー制限ダイエットは必ずリバウンドする
体重80kgでダイエットをしたい人がいます。
その人は、2000kcalを摂取して、2000kcal消費しています。
摂取カロリー(2000)=消費カロリー(2000)
の状態です。
カロリー制限ダイエットは、最初は体重が落ちます。
摂取カロリー↓(1500) < 消費カロリー(2000)
となるからです。
しかし、摂取カロリーを減らすと、消費カロリーも減ります。
摂取カロリー↓(1500) = 消費カロリー↓(1500)
となります。体重減少の停滞期になるわけです。
体重がなかなか下がらなくなってきた。でも、摂取カロリーを減らしているから食べ物への欲求は強くなり、精神的なストレスも強くなります。このままカロリー制限ダイエットを続けることができるでしょうか。
できないんです。そして、摂取カロリーが元に戻って、増えてしまうわけです。
摂取カロリー↑(2000) > 消費カロリー↓(1500)
となり、リバウンドします。さらに消費カロリーは減ったままなので、元の体重より簡単に太ってしまいます。一度下がってしまった基礎代謝、消費カロリーは簡単には増えないんです。
さいごに
いかがでしたでしょうか。カロリー制限ダイエットがうまくいかない理由がわかりましたか。未だにカロリー神話に基づくダイエット方法は提唱されていますが、ほぼ間違いなく失敗します。その理由をしっかり理解しておきましょう。