論文読んでみた 

リバウンドしないために知っておきたいこと

diet

こんにちは。ドクれいです。

 今回は、”ダイエット後のホルモン”についての論文を読んでみます。多くの人がダイエットをしたことがあると思います。もちろん、私もダイエットしたことがあります。ダイエットに成功する人もいれば、失敗してしまった人もいると思います。あたなが考えるダイエットの一番の大敵は何でしょうか。

  • 食欲
  • リバウンド

 ダイエット中の食欲に勝てない。ダイエットに成功したけど、すぐにリバウンドしてしまった。そんな経験をしたことはないでしょうか。そんな経験を耳にしたことはないでしょうか。ダイエットにおける大敵は、ダイエット中に食欲が増えてしまったり、リバウンドしてしまうことだと思います。

 では、食欲はどのように調整されているのでしょうか。なぜ、ダイエット後にリバウンドしてしまうのでしょうか。これらの大敵と戦うためには、どうしたらよいのでしょうか。『リバウンドしないために知っておきたいこと』、まさにこのことが今回の論文に書いてあります。

 まずは、結論です。「ダイエット後の食欲や、リバウンドには、満腹ホルモン・空腹ホルモンが関わっている!!」これですね。では、論文の紹介、解説をしていきます。

論文の紹介

タイトル:Successful weight loss maintenance includes long-term increased meal responses of GLP-1 and PYY3-36

ジャーナル:European journal of endocrinology

発表年:2016

URL(PubMed):https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26976129/

方法 満腹ホルモン・空腹ホルモンについて

 対象者は、肥満である20人の健康な人たちです。8週間の低カロリーな食事でダイエットをしました。そして、1年後までダイエット後の体重を維持するプログラムに参加しました。参加前、8週間の食事療法後、1年後に空腹ホルモン、満腹ホルモンがどのように変化しているのかを調べました。

 満腹ホルモン、空腹ホルモンについて少し調べてみます。ダイエットしている人なら、次のようなことを思ったことはないでしょうか。お腹が空かなければいいのに・・・。ごはんを少し食べただけで、すぐに満腹になればいいのに・・・。いかがでしょうか。空腹を感じる、満腹を感じる、そのことを管理しているのがホルモンなのです。満腹ホルモンにはGLP-1(glucagon-like peptide 1)、PYY(peptide YY)というホルモンがあり、空腹ホルモンにはグレリンというホルモンがあります。

 太っている人は、満腹ホルモンであるGLP-1やPYYが、少ないことが知られています。食事をすると満腹ホルモンであるGLP-1やPYYが分泌されます。しかし、太っている場合には、その分泌力が弱まっているのです。つまり、太っている人は、満腹を感じにくいのです。だから、たくさん食べてしまう、そして、太ってしまうわけです。

 空腹の時に分泌されるのが、グレリンというホルモンです。グレリンの分泌量と、空腹感には相関関係があり、グレリンがたくさん分泌されている時は、空腹感も強いことが知られています。 

結果、結論

 満腹ホルモンであるGLP-1とPYYは、参加前と比較して、8週間後、1年後で増加していました。GLP-1は、8週間後に44%、1年後に72%上昇しました。PYYは、8週間後に74%、1年後に36%上昇しました。つまり、ダイエットをすると満腹ホルモンが出やすくなり、満腹感を感じやすくなるわけです。ダイエットをすれば、少しの食事量でも満腹感が得られやすいというわけです。

 空腹ホルモンであるグレリンは、参加前と比較して、8週間後に増加し、1年後には減少していました。グレリンは、8週間後に23%上昇しました。しかし、グレリンは、1年後に16%低下していたのです。つまり、ダイエット直後には、空腹ホルモンであるグレリンが増加、食欲が増えてしまう、空腹感が強くなってしまうというわけです。これが、リバウンドの原因となってしまう可能性があるわけです。ダイエットを頑張り、痩せても、最初は空腹ホルモンがたくさん分泌されてしまい、空腹感が強くなってしまうわけです。でも、あきらめないでください。1年後には、逆に空腹ホルモンであるグレリンは減っていたのです。

 ダイエットした後の体重を1年間維持することができれば、満腹ホルモンや空腹ホルモンが安定します。急激なダイエットや、減量は、満腹ホルモンや空腹ホルモンまでをもすぐに調整できないのです。この論文からは、減量後1年の間、体重を維持することができれば、満腹ホルモン、空腹ホルモンをも調整することができ、食欲やリバウンドと戦うことができるわけです。

 いかがでしたでしょうか。ダイエットの大敵は、増えた食欲と、リバウンドだと思います。食欲が増える理由は、空腹ホルモンであるグレリンが一時的に増えることが原因の一つと考えられます。でも、ダイエットをして1年すれば、満腹を感じやすくなり、空腹を感じにくくなるわけです。ダイエットに成功したなら、1年間は体重維持できるようにできるといいですね。

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全ての人が毎日運用している健康資産。

意識的に運用し、人生の最大化を図りましょう。

ドクれいでした。それでは、また。