論文読んでみた 

脂肪肝と脂肪との関係、果糖の影響①

sugar-sweetened beverages

こんにちは。ドクれいです。

今回は、脂肪肝と脂肪との関係についての論文を数回にわたり読んでみます。

「脂肪肝」

 最近、よく耳にする言葉ですよね。

 テレビCMなどもよく目にしますよね。

脂肪肝だから、

 脂質を減らす!!

 脂肪の吸収を減らすお茶を飲む!!

これらは本当に正しいのでしょうか?

まずは、結論です。

「炭水化物(特にフルクトース)の摂りすぎによって、脂肪が合成され(de novo lipogenesis)、脂肪肝になる!!」

これですね。

もっと詳しく知りたいという方は、

下記のリンクより、論文の本文をお読みください。

では、論文の紹介、解説などをさせていただきます。

論文の紹介

タイトル:Role of Dietary Fructose and Hepatic De Novo Lipogenesis in Fatty Liver Disease

ジャーナル:Dig Dis Sci. 

発表年:2016

URL(PubMed):https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/26856717/

論文を読む前に知っておきたいこと

脂肪肝について

 通常、肝臓に蓄積している脂肪は5%未満。

 5%以上、肝臓に脂肪が蓄積している状態が脂肪肝。

 脂肪肝は、肥満や糖尿病と同様に生活習慣病である。

脂肪肝のでき方・3通り

  1.  食事由来の脂肪
  2.  貯まった脂肪(皮下脂肪や内臓脂肪)が分解されてできた脂肪
  3.  体内で作られた脂肪(de novo lipogenesis)

果糖ブドウ糖液糖、異性化糖

 英語表記は、high-fructose corn syrup 

 果糖ブドウ糖液は、最も消費されている糖(=炭水化物)

 ウィキペディアより:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%95%B0%E6%80%A7%E5%8C%96%E7%B3%96

フルクトース(果糖)の摂取量の増加

砂糖入りのソフトドリンク(sugar-sweetened beverages)

 つまり、ジュースですね。

 コンビニや自動販売機で手軽に購入できます。

砂糖入りのソフトドリンクの摂取量の増加とともに増えているものがあります。

それは、

 肥満

 2型糖尿病

 脂質異常症

 脂肪肝

 心臓の病気

です。

では、どのくらい摂取量が増えているのでしょうか。

アメリカ人のデータになりますが、フルクトースの摂取量をみてみます。

 1900年以前 15g/日(総カロリーの4%)

 1940年代   24g/日(総カロリーの5%)

 1977年    37g/日(総カロリーの7%)

 1994年    55g/日(総カロリーの10%)

1900年以前は、フルクトースを果物や野菜から摂取していました。果物や野菜からしか、フルクトースを摂取することができなかったので、総カロリーの4%程度だったわけです。

現在はどうでしょう。フルクトースの摂取の仕方は変化しています。砂糖入りの食事を食べ、砂糖入りのお菓子を食べ、砂糖入りのジュースを飲んでいるわけです。

この論文が発表された2016年では、

 子供:総カロリーの15%が精製糖(砂糖、上白糖など)

また、

 人口の10%の人:総カロリーの25%以上が精製糖

つまり、今日を生きる我々は、摂取カロリーの多くを、砂糖から摂っているわけです。

そのせいで、肥満となり、糖尿病となり、コレステロールが高くなり、脂肪肝となり、心臓病になってしまうわけです。

いかがでしたでしょうか。

あなたや、あなたの家族は、砂糖やフルクトースを摂りすぎてはいないでしょうか。

肥満や、糖尿病、脂肪肝を指摘された場合には、まずは、甘い食べ物、甘い飲み物をやめてみるのはいかがでしょうか。

次回も、この総説を読んでいきたいと思います。

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ドクれいでした。それでは、また。