こんにちは。ドクれいです。
今回は、コーヒーと非アルコール性脂肪肝(ここでは、脂肪肝と表記します)についての論文を読んでみます。
2020年に発表されたメタ解析です。
コーヒーを飲む人と、コーヒーを飲まない人とを比べた場合に、
コーヒーが肝臓に与える影響を調べた論文です。
まずは、結論です。
「コーヒーは、脂肪肝の発症を予防する!!」
「コーヒーは、脂肪肝の進行を抑制する!!」
です。
簡単に結果だけを知りたい方は、基礎編をご覧ください。
では、論文の紹介、解説などをさせていただきます。
パッと読むための目次
論文の紹介
タイトル:
The effect of coffee consumption on the non-alcoholic fatty liver disease and liver fibrosis: A meta-analysis of 11 epidemiological studies
「非アルコール性脂肪肝および肝線維化に対するコーヒーの効果:11の疫学的研究におけるメタ解析」
ジャーナル:Annals of Hepatology
発表年:2020
URL(PubMed):https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32920163/
論文の方法
コーヒーと脂肪肝についての321論文から、11論文を抽出して、メタ解析を行いました。
メタ解析で、次の2つの項目を検討しました。
- 脂肪肝の発症のリスク
- 脂肪肝の進行のリスク
まずは、
①脂肪肝の発症のリスク
についてです。
人数:71,787人
方法:コーヒーを飲む人とコーヒーの飲まない人とに分けて、脂肪肝の有無を検討
次に、
②脂肪肝の進行のリスク
についてです。
脂肪肝の進行のリスクとは、肝臓の硬さ・線維化が進行するかどうか、ということです。
若干、難しくなりますが、
肝臓とは本来やわらかい臓器です。(鶏肉のレバーや豚肉のレバーを想像してください)
肝臓は、病気が進行すると、徐々に硬くなります。
肝臓の病気の最終段階が肝硬変です。
肝硬変とは、読んで字のごとく、「肝臓が硬く変わる」です。
つまり、肝硬変は、肝臓の病気が進行し、肝臓がカチコチに硬くなってしまった状態のことです。
この論文では、次のように検討しています。
人数:1,338人の脂肪肝の患者さん
方法:コーヒーを飲む脂肪肝の患者さんと、コーヒーを飲まない脂肪肝の患者さんとに分けて、病気が進行しているかどうかを検討。
結果(Result)
結果です。
①脂肪肝の発症のリスク
71,787人の検討で、
コーヒーを飲まない人と比べて、
コーヒーを飲む人は、
脂肪肝のリスクが23%減る。
②脂肪肝の進行のリスク
1,338人の検討で、
コーヒーを飲まない脂肪肝の患者さんと比べて、
コーヒーを飲む脂肪肝の患者さんは、
脂肪肝が進行するリスクが32%を減る。
結論(Conclusion)
結論は、
「コーヒーは、脂肪肝の発症を抑制し、脂肪肝の進展も抑制する」
です。
コーヒーは肝臓にとってよい!!というのが、このメタ解析の結果です。
7万人以上を対象としており、非常にインパクトのある結果だと思います。
メカニズムとしては、
コーヒーに含まれている成分が、肝臓保護的に作用していると考えられています。
コーヒーの成分として有名なものに、カフェインがあります。
その他、カリウムやナイアシン、ジテルペンがあるそうです。
また、抗酸化物質であるクロロゲン酸などもあり、
抗酸化作用も、肝臓に保護的に作用しているとされています。
いかがでしたでしょうか。
一緒にコーヒーを飲みましょう。(ブラックで!!)
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ドクれいでした。それでは、また。