論文読んでみた 

コーヒーと脂肪肝 応用編

coffee

こんにちは。ドクれいです。

今回は、コーヒーと非アルコール性脂肪肝(ここでは、脂肪肝と表記します)についての論文を読んでみます。

2020年に発表されたメタ解析です。

コーヒーを飲む人と、コーヒーを飲まない人とを比べた場合に、

コーヒーが肝臓に与える影響を調べた論文です。

まずは、結論です。

「コーヒーは、脂肪肝の発症を予防する!!」

「コーヒーは、脂肪肝の進行を抑制する!!」

です。

簡単に結果だけを知りたい方は、基礎編をご覧ください。

URL:https://healthful-assets.com/the-effect-of-coffee-consumption-on-the-non-alcoholic-fatty-liver-disease-and-liver-fibrosis-20211003/

では、論文の紹介、解説などをさせていただきます。

論文の紹介

タイトル:

The effect of coffee consumption on the non-alcoholic fatty liver disease and liver fibrosis: A meta-analysis of 11 epidemiological studies

「非アルコール性脂肪肝および肝線維化に対するコーヒーの効果:11の疫学的研究におけるメタ解析」

ジャーナル:Annals of Hepatology

発表年:2020

URL(PubMed):https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32920163/

論文の方法

コーヒーと脂肪肝についての321論文から、11論文を抽出して、メタ解析を行いました。

メタ解析で、次の2つの項目を検討しました。

  1. 脂肪肝の発症のリスク
  2. 脂肪肝の進行のリスク

まずは、

①脂肪肝の発症のリスク

についてです。

人数:71,787人

方法:コーヒーを飲む人とコーヒーの飲まない人とに分けて、脂肪肝の有無を検討

次に、

②脂肪肝の進行のリスク

についてです。

脂肪肝の進行のリスクとは、肝臓の硬さ・線維化が進行するかどうか、ということです。

若干、難しくなりますが、

肝臓とは本来やわらかい臓器です。(鶏肉のレバーや豚肉のレバーを想像してください)

肝臓は、病気が進行すると、徐々に硬くなります。

肝臓の病気の最終段階が肝硬変です。

肝硬変とは、読んで字のごとく、「肝臓が硬く変わる」です。

つまり、肝硬変は、肝臓の病気が進行し、肝臓がカチコチに硬くなってしまった状態のことです。

この論文では、次のように検討しています。

人数:1,338人の脂肪肝の患者さん

方法:コーヒーを飲む脂肪肝の患者さんと、コーヒーを飲まない脂肪肝の患者さんとに分けて、病気が進行しているかどうかを検討。

結果(Result)

結果です。

①脂肪肝の発症のリスク

71,787人の検討で、

コーヒーを飲まない人と比べて、

コーヒーを飲む人は、

脂肪肝のリスクが23%減る。

②脂肪肝の進行のリスク

1,338人の検討で、

コーヒーを飲まない脂肪肝の患者さんと比べて、

コーヒーを飲む脂肪肝の患者さんは、

脂肪肝が進行するリスクが32%を減る。

結論(Conclusion)

結論は、

「コーヒーは脂肪肝の発症を抑制し、脂肪肝の進展も抑制する」

です。

コーヒーは肝臓にとってよい!!というのが、このメタ解析の結果です。

7万人以上を対象としており、非常にインパクトのある結果だと思います。

メカニズムとしては、

コーヒーに含まれている成分が、肝臓保護的に作用していると考えられています。

コーヒーの成分として有名なものに、カフェインがあります。

その他、カリウムやナイアシン、ジテルペンがあるそうです。

また、抗酸化物質であるクロロゲン酸などもあり、

抗酸化作用も、肝臓に保護的に作用しているとされています。

いかがでしたでしょうか。

一緒にコーヒーを飲みましょう。(ブラックで!!)

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ドクれいでした。それでは、また。