こんにちは。ドクれいです。
今回は、ファスティングについてのReview論文を読んでみます。
Review論文とは、総説論文とも言いますが、『いろいろな論文をまとめたもの』です。
今回はファスティングのまとめ論文を勉強してみます。
論文の紹介
タイトル:Effects of Intermittent Fasting on Health, Aging, and Disease
発表年:2019年
URL(PubMed):https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/31881139/
なぜ、ファスティングなのか
ファスティングのメリットには次のようなことがあります。
- 体重減少
- インスリン抵抗性の改善
- 高血圧の改善
- 脂質異常症の改善
- 炎症の減少
- 酸化ストレスの減少
- フリーラジカルの減少
- ストレスに対する抵抗力アップ
- 寿命の延長
など、様々な効果があります。
では、なぜ、ファスティングなのでしょうか。
ご存知の通り、現在は飽食の時代とも言われ、
簡単に食事が手に入ります。
いつでも、どこでも、食事を摂ることができます。
スーパーがあり、24時間営業のコンビニや、定食屋があります。
1日に3食食べて、かつ、間食をしていると、
身体の細胞は、栄養を取り込むことに夢中になってしまいます。
身体の細胞は、細胞自身の成長に夢中になってしまいます。
つまり、1日3食食べていると、細胞に栄養をどんどんとため込んでしまうのです。
要するに、太ってしまうわけです。
間欠的ファスティングをするためには、
1日3食を摂ることをやめ、
間食をやめる必要があります。
間欠的ファスティングと代謝スイッチ
身体の細胞の主な燃料は、グルコースと脂肪酸です。
食事中や食後には、グルコースが燃料として使用されます。
食事中や食後には、脂肪酸は脂肪細胞に貯蔵されます。
ファスティングを行うと、貯蔵されていた脂肪酸が燃料として使用されます。
使用される燃料が、
グルコースから脂肪酸に切り替わることを、代謝スイッチと言います。
肝臓は脂肪酸をケトン体に変換し、ケトン体が燃料として使用されます。
また、ケトン体は燃料としてだけでなく、
健康や老化に影響する遺伝子を調整する役割も持ちます。
つまり、
1日に3食食べる=代謝スイッチの切り替えがない=ケトン体ができない
要するに、
1日3食だと、
貯蔵された脂肪酸は消費されないし、
健康や老化に重要なケトン体も作られないのです。
実際に、
食事時のケトン体は低く、
ファスティングを開始して、12時間後より上昇し、24時間後まで上昇します。
さらに、ファスティングを開始して、48時間後まではさらに上昇します。
リーンゲインズダイエットのように、
12時間から18時間の絶食時間を設ける理由がわかりますね。
間欠的ファスティングでストレスの抵抗力アップ
間欠的ファスティングにより、身体だけでなく、脳細胞での、
様々なストレスに対する機能回復、抵抗力がアップします。
このメカニズムには、
オートファジーという、細胞を良い状態に保つという働きや、
マイトファジーという、ミトコンドリアでのオートファジーの作用、
が関与しています。
イメージとしては、
間欠的ファスティングを行うと、身体や脳の自動的に掃除されるような感じでしょうか。
ずっと食事をし続けていたら、ゴミがたまる一方ですよね。
いかがでしたでしょうか。
次回も、このReview論文を引き続き勉強したいと思います。
健康資産は、全ての人が毎日運用している資産です。
食事資産、睡眠資産、運動資産、マインド資産の4つより成り立っている資産です。
どれか一つの資産にでも負債をかかえると、健康資産のバランスが崩れます。
日々の生活の中で、意識的に健康資産を運用しませんか。
全ての人が毎日運用している健康資産。
意識的に運用し、人生の最大化を図りましょう。
ドクれいでした。それでは、また。